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新型プリウス、低価格の秘密[AT-1新富士駅店の社長ブログ]

投稿日時:2009/07/02(木) 00:00

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/lcc/20090702/1027462/
2009年07月02日

モータージャーナリスト=清水 和夫 氏

天下のトヨタが大赤字!

 連休明けの5月8日、トヨタが決算発表を行った。平成21年(2009年)3月期は金融危機を引き金とした“自動車危機”が世界中を襲い、年間生産台数が750万台まで減少した。その結果、4610億円の赤字を計上。07年度の3月期の2兆円の経常利益から一気に大赤字に転落した。

 トヨタではさまざまな策を講じるが、2010年3月期の業績予想はなんと8500億円の赤字になる見通しだという。その衝撃が覚めやらない5月18日、新型「プリウス」が発表される。事前の受注予約では6万台を上回る大フィーバーぶりである。

 渡辺捷昭社長も述べているように、新型プリウスはホンダ「インサイト」と並ぶ自動車危機の救世主として期待されている。しかも、4月1日から施行されている「エコカー減税」や、これから実施されそうな「スクラップ・インセンティブ(エコカーへの買い換えに対する奨励金制度)」が、ハイブリッドカーの販売には大きな追い風となるはずだ。

 新型プリウスは、正式な発表前から価格が話題となっていた。ベースモデルを205万円、現行車(第2世代併売)を189万円にするという朝日新聞の報道は、自動車専門家の予測を裏切るものであった。しかし、トヨタのディーラーでは、すでに205万円の低価格で事前受注が行われている。この価格で、スマートキー、VSC(自動安定装置)、側面衝突の有効な頭部を保護するカーテンエアバッグが備わる。ホンダのインサイトに同じ装備をした場合、プリウスよりも価格が高くなる可能性があるという。

 そう考えると、新型プリウスの価格はインサイトを脅かすどころか、プリウス以外のトヨタ車にも大きな脅威だと言えるだろう。

低価格はすでに決められていた?

 プリウスの価格はホンダを意識したものという見方もあるが、自動車の価格は発売直前にいきなり下げることはできない。もともと収益の少ないハイブリッドの叩き売りは、できないはずである。

 実は、トヨタ関係者は暗に低価格路線を示していた。第57回でも述べた通り、トヨタはさまざまなハイブリッドシステムを市販してきたが、現在は「THS(トヨタハイブリッドシステム)」と呼ばれる、2モーターシステムに統一している。その理由は多様な電子デバイスをそれぞれに開発することが、いかにコスト増につながるかを経験してきたからだ。

 複雑なメカニズムであるTHSを共通化すれば、膨大なアルゴリズムを持つ電子制御開発のコストが大幅に低減できる。そう話すチーフエンジニアの大塚明彦氏の言葉には説得力があった。大塚氏はベルトCVTを使う1モーターの「エスティマハイブリッド」の開発を経験してきた人物である。つまり、間もなく発売される第3世代のプリウスは、開発当初から低価格路線が敷かれていたのだ。

 今年はトヨタにとってハイブリッド元年になるだろう。5月のプリウスに続いて、7月にはレクサス専用ハイブリッド「HS250h」が発売されるかもしれない。4ドアセダンでゴルフバックが4つも載るスペースを持っている。このプラットフォームは基本的にはプリウスと同じで、「カローラ」がベースだ。

 しかし、HS250hに与えられるパワープラントは、すでに北米で発売している「カムリハイブリッド」の2.4LエンジンのTHSだ。このアッパーミドルの高級セダンハイブリッドは、ベース価格が395万円と予想される。気になるのはトヨタブランドからも、このレクサスHS250hの兄弟車が「サイ(Sai)」という名前で登場すると噂されていること。

自動車が持つ価値の本質

 一方、V6エンジンのハイブリッドとして、レクサス「RX450h」も登場する。パワープラントはすでに発売している「クラウンハイブリッド」とレクサス「GS450h」と同じだ。来年にはプリウスの派生車種であるワゴンやミニバンも追加され、2年以内には1.3Lの最低価格ハイブリッド車も開発されそうだ。

 トヨタはこうしたハイブリッド車を増やしながら、早期の年間生産台数100万台を目指している。そのための低価格戦略が、今回登場した新型プリウスの205万円の意味なのかもしれない。

 ところで、最近のユーザーは「とにかく燃費ですから」と異口同音である。しかし、燃費という性能は極めて誤解を生じやすいので、少し補足しておきたい。

 そもそも日本の燃費対策はオイルショックから始まったと言っていいだろう。エネルギー自給率が低い日本の自動車産業界は、海外から資源(資材)を輸入し、それを「加工・工夫」して世界の国々に輸出するというビジネスモデルを持っていた。したがって、石油の高騰は日本にとって国家の危機であり、戦後復興を果たして順調に成長していた日本経済にとって大きな障壁となるのである。したがって、このときから“省エネ”という発想が日本人の心の底に染みつくようになった。

 しかし、「エコカー」と呼ばれる自動車は「エネルギー効率」が重要であって、「省エネ」とは異なる概念だ。自動車の省エネではクルマの走りを我慢してでも、燃料消費量の削減だけが正義となる。そこには自動車が本来持っているスピード(時間)という価値が含まれないのだが、この価値を忘れてはいけない。

 もう少し分かりやすい例を出すと、ドイツメーカーが奨励するエコドライブテクニックは日本のそれとは異なり、移動時間を短縮するスムーズなドライビングも教えている。欧州ではスピードという価値を無視してまで、燃費を追い求めることはあり得ない。そんな考えでは自動車の本質的な価値を失うことになってしまう。「エコ、エコ、エコ」と環境を意識するほど、燃費だけが1人歩きする日本の現状は、やや行き過ぎていると思うのだ。

真の低炭素社会を目指すには

 いま、日本のユーザーがすべきことは、クルマの移動平均速度を高め、かつ燃費が良いクルマが“本当の”エコカーだと理解することである。もっとも移動速度は交通環境とも関係するので、自動車だけでは解決できない課題が山積されている。もし、皆さんが本気で低炭素社会を考えるならば、自動車だけではなく、社会インフラとしての道路整備や都市計画まで踏み込んで考える必要があるだろう。

 今回の新型プリウスはエンジンが1.5Lから1.8Lに拡大されたことで、先代までの弱点であったスピードを克服している。日米でどんなにプリウスが評価されても、自動車発祥の地である欧州では、プリウスはまだベンチを温める控え選手のようなものだった。欧州ユーザーが求める高速性能を向上させることは、第3世代のプリウスの使命であったのだ。スピードと燃料消費率を両立させてこそ本物のエコカー――グローバルカーを目指すプリウスにとって、大きなチャレンジであったに違いない。

 プリウスは、まるでレクサス「LS(旧セルシオ)」のように音も立てずにスルスルと、あたかも坂道を自然落下するように走り出す。この無表情なパワートレーンに最初は馴染めなかったが、最近ではむしろ音なしで動き出す忍者のような感覚が当たり前だと思うようになった。

 プリウスが採用するシステムはエンジンとバッテリー(電気エネルギー)の連係プレーで効率よく走ることが可能だ。頭が良いコンピューターが見事に支配する、そのシステムの仕組みを熟知すると、コンピューターの頭脳を人間の頭脳でさらにレベルアップできるのだ。オーナーのなかには40km/Lを走破する強者も少なくない。そのコツは加減されるバッテリーの電気容量を意識することだという。

 こうして日本各地ではオーナークラブが自然に誕生し、プリウスの燃費を競うゲーム感覚のドライブ術で盛り上がっている。例えば「1000マイルクラブ」では、1回の給油で1609km(1000マイル)走ると、お祝いとしてステッカーを手にすることができるという。なかにはワンタンクで2500km走行した人もいる(エアロパーツで空気抵抗を低減)。今までは自動車のスピードに魅了されてきたが、最近は自動車の燃費に魅了される人たちが増えている。

 最近はF1もル・マンのレーシングカーも「KERS」という、ハイブリッドの機能の一部である回生エネルギーを使う時代になった。スピードと燃費の両立は21世紀の成熟した自動車の新しい価値だ。新型プリウスは、新しい自動車文化の世界を切り開いたと言えるだろう。

プロフィール

清水 和夫(しみず・かずお)
プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ドライビングを科学的に分析する能力はクルマの正確な評価にも生かされ、シャープな論評は支持者が多い。
ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITSのみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。本年10月には、日本放送出版協会より「ITS」を出版。
ボランティア活動としては、CRS普及活動を行っている「子供の安全ネットワーク・ジャパン」、「妊婦のシートベルト着用を推進する会」などの会をサポートしている。近年は、救急法(ファーストエイド)・AED(除細動器)の普及活動も行っている。

新型プリウス、低価格の秘密[AT-1新富士駅店の社長ブログ]

投稿日時:2009/07/02(木) 00:00

http://trendy.nikkeibp.co.jp/article/lcc/20090702/1027462/
2009年07月02日

モータージャーナリスト=清水 和夫 氏

天下のトヨタが大赤字!

 連休明けの5月8日、トヨタが決算発表を行った。平成21年(2009年)3月期は金融危機を引き金とした“自動車危機”が世界中を襲い、年間生産台数が750万台まで減少した。その結果、4610億円の赤字を計上。07年度の3月期の2兆円の経常利益から一気に大赤字に転落した。

 トヨタではさまざまな策を講じるが、2010年3月期の業績予想はなんと8500億円の赤字になる見通しだという。その衝撃が覚めやらない5月18日、新型「プリウス」が発表される。事前の受注予約では6万台を上回る大フィーバーぶりである。

 渡辺捷昭社長も述べているように、新型プリウスはホンダ「インサイト」と並ぶ自動車危機の救世主として期待されている。しかも、4月1日から施行されている「エコカー減税」や、これから実施されそうな「スクラップ・インセンティブ(エコカーへの買い換えに対する奨励金制度)」が、ハイブリッドカーの販売には大きな追い風となるはずだ。

 新型プリウスは、正式な発表前から価格が話題となっていた。ベースモデルを205万円、現行車(第2世代併売)を189万円にするという朝日新聞の報道は、自動車専門家の予測を裏切るものであった。しかし、トヨタのディーラーでは、すでに205万円の低価格で事前受注が行われている。この価格で、スマートキー、VSC(自動安定装置)、側面衝突の有効な頭部を保護するカーテンエアバッグが備わる。ホンダのインサイトに同じ装備をした場合、プリウスよりも価格が高くなる可能性があるという。

 そう考えると、新型プリウスの価格はインサイトを脅かすどころか、プリウス以外のトヨタ車にも大きな脅威だと言えるだろう。

低価格はすでに決められていた?

 プリウスの価格はホンダを意識したものという見方もあるが、自動車の価格は発売直前にいきなり下げることはできない。もともと収益の少ないハイブリッドの叩き売りは、できないはずである。

 実は、トヨタ関係者は暗に低価格路線を示していた。第57回でも述べた通り、トヨタはさまざまなハイブリッドシステムを市販してきたが、現在は「THS(トヨタハイブリッドシステム)」と呼ばれる、2モーターシステムに統一している。その理由は多様な電子デバイスをそれぞれに開発することが、いかにコスト増につながるかを経験してきたからだ。

 複雑なメカニズムであるTHSを共通化すれば、膨大なアルゴリズムを持つ電子制御開発のコストが大幅に低減できる。そう話すチーフエンジニアの大塚明彦氏の言葉には説得力があった。大塚氏はベルトCVTを使う1モーターの「エスティマハイブリッド」の開発を経験してきた人物である。つまり、間もなく発売される第3世代のプリウスは、開発当初から低価格路線が敷かれていたのだ。

 今年はトヨタにとってハイブリッド元年になるだろう。5月のプリウスに続いて、7月にはレクサス専用ハイブリッド「HS250h」が発売されるかもしれない。4ドアセダンでゴルフバックが4つも載るスペースを持っている。このプラットフォームは基本的にはプリウスと同じで、「カローラ」がベースだ。

 しかし、HS250hに与えられるパワープラントは、すでに北米で発売している「カムリハイブリッド」の2.4LエンジンのTHSだ。このアッパーミドルの高級セダンハイブリッドは、ベース価格が395万円と予想される。気になるのはトヨタブランドからも、このレクサスHS250hの兄弟車が「サイ(Sai)」という名前で登場すると噂されていること。

自動車が持つ価値の本質

 一方、V6エンジンのハイブリッドとして、レクサス「RX450h」も登場する。パワープラントはすでに発売している「クラウンハイブリッド」とレクサス「GS450h」と同じだ。来年にはプリウスの派生車種であるワゴンやミニバンも追加され、2年以内には1.3Lの最低価格ハイブリッド車も開発されそうだ。

 トヨタはこうしたハイブリッド車を増やしながら、早期の年間生産台数100万台を目指している。そのための低価格戦略が、今回登場した新型プリウスの205万円の意味なのかもしれない。

 ところで、最近のユーザーは「とにかく燃費ですから」と異口同音である。しかし、燃費という性能は極めて誤解を生じやすいので、少し補足しておきたい。

 そもそも日本の燃費対策はオイルショックから始まったと言っていいだろう。エネルギー自給率が低い日本の自動車産業界は、海外から資源(資材)を輸入し、それを「加工・工夫」して世界の国々に輸出するというビジネスモデルを持っていた。したがって、石油の高騰は日本にとって国家の危機であり、戦後復興を果たして順調に成長していた日本経済にとって大きな障壁となるのである。したがって、このときから“省エネ”という発想が日本人の心の底に染みつくようになった。

 しかし、「エコカー」と呼ばれる自動車は「エネルギー効率」が重要であって、「省エネ」とは異なる概念だ。自動車の省エネではクルマの走りを我慢してでも、燃料消費量の削減だけが正義となる。そこには自動車が本来持っているスピード(時間)という価値が含まれないのだが、この価値を忘れてはいけない。

 もう少し分かりやすい例を出すと、ドイツメーカーが奨励するエコドライブテクニックは日本のそれとは異なり、移動時間を短縮するスムーズなドライビングも教えている。欧州ではスピードという価値を無視してまで、燃費を追い求めることはあり得ない。そんな考えでは自動車の本質的な価値を失うことになってしまう。「エコ、エコ、エコ」と環境を意識するほど、燃費だけが1人歩きする日本の現状は、やや行き過ぎていると思うのだ。

真の低炭素社会を目指すには

 いま、日本のユーザーがすべきことは、クルマの移動平均速度を高め、かつ燃費が良いクルマが“本当の”エコカーだと理解することである。もっとも移動速度は交通環境とも関係するので、自動車だけでは解決できない課題が山積されている。もし、皆さんが本気で低炭素社会を考えるならば、自動車だけではなく、社会インフラとしての道路整備や都市計画まで踏み込んで考える必要があるだろう。

 今回の新型プリウスはエンジンが1.5Lから1.8Lに拡大されたことで、先代までの弱点であったスピードを克服している。日米でどんなにプリウスが評価されても、自動車発祥の地である欧州では、プリウスはまだベンチを温める控え選手のようなものだった。欧州ユーザーが求める高速性能を向上させることは、第3世代のプリウスの使命であったのだ。スピードと燃料消費率を両立させてこそ本物のエコカー――グローバルカーを目指すプリウスにとって、大きなチャレンジであったに違いない。

 プリウスは、まるでレクサス「LS(旧セルシオ)」のように音も立てずにスルスルと、あたかも坂道を自然落下するように走り出す。この無表情なパワートレーンに最初は馴染めなかったが、最近ではむしろ音なしで動き出す忍者のような感覚が当たり前だと思うようになった。

 プリウスが採用するシステムはエンジンとバッテリー(電気エネルギー)の連係プレーで効率よく走ることが可能だ。頭が良いコンピューターが見事に支配する、そのシステムの仕組みを熟知すると、コンピューターの頭脳を人間の頭脳でさらにレベルアップできるのだ。オーナーのなかには40km/Lを走破する強者も少なくない。そのコツは加減されるバッテリーの電気容量を意識することだという。

 こうして日本各地ではオーナークラブが自然に誕生し、プリウスの燃費を競うゲーム感覚のドライブ術で盛り上がっている。例えば「1000マイルクラブ」では、1回の給油で1609km(1000マイル)走ると、お祝いとしてステッカーを手にすることができるという。なかにはワンタンクで2500km走行した人もいる(エアロパーツで空気抵抗を低減)。今までは自動車のスピードに魅了されてきたが、最近は自動車の燃費に魅了される人たちが増えている。

 最近はF1もル・マンのレーシングカーも「KERS」という、ハイブリッドの機能の一部である回生エネルギーを使う時代になった。スピードと燃費の両立は21世紀の成熟した自動車の新しい価値だ。新型プリウスは、新しい自動車文化の世界を切り開いたと言えるだろう。

プロフィール

清水 和夫(しみず・かずお)
プロフェッショナルなレースドライバーとして国内外の耐久レースで活躍する一方、自動車ジャーナリストとして活動を行っている。ドライビングを科学的に分析する能力はクルマの正確な評価にも生かされ、シャープな論評は支持者が多い。
ジャーナリストとしては国内だけでなく、海外にも活動を広げ、自動車の運動理論、安全、環境、ITSのみならず、自動車国際産業論にも精通し、多方面のメディアで執筆活動を行っている。本年10月には、日本放送出版協会より「ITS」を出版。
ボランティア活動としては、CRS普及活動を行っている「子供の安全ネットワーク・ジャパン」、「妊婦のシートベルト着用を推進する会」などの会をサポートしている。近年は、救急法(ファーストエイド)・AED(除細動器)の普及活動も行っている。

富裕層も「レクサス」より「プリウス」「技術の先進性」を評価[AT-1新富士駅店の社長ブログ]

投稿日時:2009/07/01(水) 19:35

富裕層も「レクサス」より「プリウス」「技術の先進性」を評価
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090701-00000004-jct-bus_all
7月1日19時35分配信 J-CASTニュース

3代目「プリウス」
 トヨタの「プリウス」が富裕層の支持を得ている。金融資産1億円以上の富裕層限定のプライベートクラブ「YUCASEE(ゆかし)」の会員を対象に行ったインターネット調査によると、トヨタのハイブリッド車「プリウス」への支持が、「レクサス」の旗艦モデルLS600hを上回った。2009年5月に「3 代目」が発売されたばかりだが、燃費のよさなど、プリウスに注入されている技術力が評価されている。

■「プリウス」64%。「レクサスLS600h」が43%

 エコカー減税の効果もあって、ジワリと上向きはじめた自動車販売。中でも、ハイブリッド車や電気自動車(EV車)への注目度が高まっている。

 30歳代~40歳代を中心とする医師や弁護士、会社経営者を会員とする「YUCASEE」を運営するアブラハム・グループ・ホールディングスが、 2009年7月1日に発表した「ハイブリッド車に対する富裕層の意識調査」によると、「プリウス」を支持する富裕層は64%。「レクサスLS600h」が 43%で続き、ホンダの「インサイト」は22%だった。

 実際に、プリウス人気は上々だ。日本自動車販売協会連合会が調べた5月の新車乗用車販売台数ランキングでプリウスは、4月の1952台(第21位)から大きく伸びて、1万915台の首位に立った。プリウスは5月18日に「3代目」を投入。1リットル38キロの燃費のよさを売りものに、「快走」している。

 一方、4月のランキングで首位だったのが、ホンダの「インサイト」(1万481台)。5月はプリウスに首位を譲ったが、それでも8183台の第3位につけている。

 アブラハム社の調査では「プリウス」と「インサイト」の新商品バトルについても聞いていて、73%が「ハイブリッド車の普及が促進されるのでよい」と回答するなど、評価する意見が目立った。「メーカー間の競争により、手ごろな価格が実現すると思う」といった値下がり期待や、「競争による燃費性能の向上」といった技術の進歩、「国際競争力の向上が見込める」といった意見も少なくなかった。

 富裕層は「ハイブリッド車の魅力」を、「技術の先進性」(55.0%)に感じている。若者を惹きつけるようなエンジン音やモーター音の力強さではなく、乗り心地のよさといった基本性能はもちろん、燃費のよさや環境性能、安全性能の高さを求めているようだ。

■電気自動車への期待もにじむ

 ただ、買い時については、富裕層の45%が「いま、ハイブリッド車を買うべきかどうかを迷っている」と回答した。「すぐにでもほしい」という人を含め1年以内に買いたい人は35%で、3年以上先が19%いた。

 販売してほしいハイブリッド車として、バッテリーの積載場所の解決が課題になっている「ステーションワゴンタイプ」のほか、ベンツやBMWにも「プリウス」並みのハイブリッド機能を求める声もある。

 ハイブリッド車は「過渡期の自動車」との認識があって、二の足を踏んでいる富裕層も少なくないもよう。三菱自動車や日産自動車が力を入れる電気自動車への期待も大きい。

 「自動車はますます魅力的になっていくと思う」――。車離れが喧伝される中で、富裕層の67%がそう答えた。


【経済サロン】プリウス頼みには限界も[AT-1新富士駅店の社長ブログ]

投稿日時:2009/07/01(水) 15:53

【経済サロン】プリウス頼みには限界も
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090701-00000151-san-bus_all
7月1日15時53分配信 産経新聞

 トヨタ自動車のハイブリッド車(HV)「新型プリウス」の勢いが止まらない。5月18日の発売から受注台数は1カ月間で約18万台に達し、「把握している限り前例がない」(トヨタ広報部)ほどの売れ行きを示している。

 これはホンダが2月に発売した新型HV「インサイト」の1カ月間の受注台数のほぼ10倍で、納車は7カ月先の来年1月下旬という人気ぶりだ。

 世界最強の製造業といわれるトヨタだが、昨秋以降は国内外工場での減産、赤字決算…と暗い話題が続いた。今年度の連結売上高は16兆5000億円見込みと、2年前に比べて10兆円も目減りしている。

 それだけに新型プリウスのヒットは久々の明るい話だが、少しばかり過熱しすぎてはいないだろうか。プリウスの注目度が高まれば高まるほど、他のトヨタ車の存在が薄れていくような気がしてならない。

 昨年9月に渡辺捷昭(かつあき)前社長(現副会長)が「プリウスに続く市場創造型のクルマ」と期待を込めた超小型車「iQ」。発売から半年以上がたち、その車名が話題にのぼることは少なくなった。高級車ブランド「レクサス」も巻き返しにむけた有効な手立てを打ち出せていない。

 「新型プリウスが大人気というのは当然歓迎すべきこと」。トヨタ系販売会社のある役員はこう話した上で「ただ、痛し痒しの面があるのも事実」と明かす。

 納車が半年以上待ちと聞かされ、購入を断念する人も少なくない。新型プリウスが来店を促すきっかけにはなっているものの、人気が集中しすぎて他車種には目もくれず、店を後にするという。

 5月の新車販売ランキング(軽を除く)で一躍、首位に躍り出たプリウスだが、トヨタ全体の販売台数は前年同月比2割減。別の販売ディーラーも「(プリウス人気で)売れないクルマが今まで以上に売れなくなった」と嘆く。

 トヨタは他車種にもHV仕様を設定しているが、実際に売れているのはほとんどがプリウス。ただ、そのプリウスも全販売台数の5%に満たず、全体の底上げにはつながっていない。

 プリウスは優秀なエコカーだが、今の異常人気は一種のブームである。いずれ売れ行きも落ち着くだろう。それまでにトヨタは復活のシナリオを描くことができるのか。未曾有の自動車不況を乗り切るには、プリウスだけではあまりにも心もとない気がする。(経済部次長・島田耕)


新型 プリウス 霊柩車 発売[AT-1新富士駅店の社長ブログ]

投稿日時:2009/06/23(火) 14:40

新型 プリウス 霊柩車 発売
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090623-00000017-rps-ind
6月23日14時40分配信 レスポンス


アドバンスト・カー・エンジニアリングは23日、新型プリウスをベースカーに用いたハイブリッド霊柩車の受注を開始した。
沖縄県に本社を持ち、ストレッチリムジンなど特殊車両の製作・販売を行うアドバンスト・カー・エンジニアリングは23日、同社霊柩車ブランドの「LEQUIOS(レキオス)」に、新型『プリウス』をベースとした第3世代霊柩車『HYBRID』を追加、受注を開始した。

[関連写真:Sクラスベースの高級霊柩車]

同社の「レキオス」は、これまで葬儀業者の個性を引き出すアイテムとして『セルシオ』をベースとしたストレッチリムジン霊柩車を販売。霊柩車と一目で解る「宮型霊柩車」の乗り入れ禁止地域が増加しつつあることを背景に、新たなニーズに向けて提案を続けている。

今回発表されたプリウスベースのハイブリッド霊柩車「HYBRID」は、ベース車に対し全長を1930mm延長し、全長6400mmとした。ストレッチリムジンとしては操舵しやすいサイズとしながら5名乗車が可能。同社テストでは燃費20.9km/リットルを計測し、低燃費、CO2削減を実現した霊柩車であるとしている。価格は787万5000円。

現在2兆円の巨大産業とも言われる葬儀ビジネスにおいては、大手葬儀業者をはじめ差別化を図るため、植樹をしたり紙製の棺を使うなど、環境問題に取り組む葬儀業者も増えている。こうした状況に加え、環境にも配慮したいという遺族の要望にも対応するものとして、環境に優しいハイブリッドカーである新型プリウスをベースとした霊柩車を販売、葬儀業者の広告効果と利用客へのアピールを狙う。

また、今回プリウス霊柩車とは別に、メルセデスベンツ『Sクラス・ブルーハイブリッド』をベースとした高級ストレッチリムジン霊柩車も受注を開始した。ウッドパネルや質感の高いレザー調仕上げのほか、6箇所に配置された照明により幻想的な空間を演出する。価格は1921万5000円からで、全長 6300mmサイズの他、7500mmのロングモデルも設定する。

《レスポンス 宮崎壮人》
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