AT-1新富士駅店の社長ブログ
トヨタなどHV静粛性に死角 事故懸念 優しい音で解消 [プリウス]
投稿日時:2009/06/02(火) 08:16
トヨタなどHV静粛性に死角 事故懸念 優しい音で解消
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090601-00000038-fsi-bus_all
6月2日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
受注台数が13万台を超えたトヨタの新型「プリウス」。ハイブリット車や電気自動車の静粛な走行に対しては、メーカーを含め官民で対策が本格化してきた(写真:フジサンケイビジネスアイ)
ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といった次世代自動車が相次いで投入されるなか、走行時の静粛性が事故の原因になりかねないとの議論が巻き起こっている。モーター走行だとエンジン音がせず、タイヤと道路との摩擦音くらいしかしないため、歩行者が気づきにくいとの指摘だ。国土交通省によると、静粛性が原因の事故は今のところ報告されていない。だが、HVだけでも今後10年間で20倍以上の台数になると予測されているだけに、国連が今春から国際基準制定の検討を始めたほか、自動車メーカーも、走行時に音を発する装置の技術開発を始めている。
◆増える「ヒヤリ」
5月下旬の雨の日、国産のHVを運転していた東京都内の30代の主婦は、思わず急ブレーキを踏み込んだ。狭い一方通行道路を低速で走っていると、左前方を傘を差しながら自転車で走っていた高齢者が、車に気づかず正面へ出てきたのだという。
車は低速走行でエンジンが止まっていたため、ほぼ無音。高齢者は車が近づいたことに気づくことはなかった。
幸い事故には至らなかったが、主婦は人があふれる狭い道路でときどき似た経験をする。ただ、クラクションは「悪い気がして鳴らせない」のだという。
“エコカー元年”といわれる今年以降、数多く投入される次世代自動車は、優れた環境性能とともに走行時の静かさも特徴の一つ。たとえば今月新型が発売されたトヨタ自動車のHV「プリウス」は、発進時や「EVドライブモード」時には、エンジンが止まってモーターだけの走行になるためほぼ無音状態になる。今年7月に投入される三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」などEVも、モーター走行だけなのでほぼ無音だ。
自動車業界関係者によると、主婦の経験のように「ヒヤリ」とするケースが増えているのだという。
◆国連が作業部会
海外でも同様の指摘は高まっており、米国では視覚障害者団体が「HVは事故につながる恐れがある」として政府に対応を要求。国連が専門の作業部会を立ち上げて検討に乗り出す要因になった。
日本でも、国交省が数年前から検討を始めている。今後、国連で国際基準が決まれば、それに合わせた対応を検討するという。
ただ現行では警報音と紛らわしい音を車が発することを禁じているため、接近通報装置を搭載するのは不可能。国交省は「省令改正で車両接近通報装置を例外にすることなどを検討する」としている。
一方、メーカーの間でも問題意識が高まり、トヨタ自動車九州は5月24日、視覚障害者ら約30人を集めてHVモーター走行の音を体験してもらう催しを開いた。技術面では「オルゴールのような優しい音を常時鳴らす技術などを検討している」(関係者)という。HV「インサイト」を発売しているホンダも技術上難しくないとして、必要があれば対策を講じる考えだ。
しかし、国交省が民間に委託して行った実験では「常時音を鳴らしていると、歩行者は車両の接近に気づきやすいが、ドライバーは受け入れ難い」という調査結果も判明している。新たに装置を搭載することになればコストもかさむだけに「簡単に解決できる問題ではない」(自動車業界関係者)との見方もある。(山口暢彦)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090601-00000038-fsi-bus_all
6月2日8時16分配信 フジサンケイ ビジネスアイ
受注台数が13万台を超えたトヨタの新型「プリウス」。ハイブリット車や電気自動車の静粛な走行に対しては、メーカーを含め官民で対策が本格化してきた(写真:フジサンケイビジネスアイ)
ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)といった次世代自動車が相次いで投入されるなか、走行時の静粛性が事故の原因になりかねないとの議論が巻き起こっている。モーター走行だとエンジン音がせず、タイヤと道路との摩擦音くらいしかしないため、歩行者が気づきにくいとの指摘だ。国土交通省によると、静粛性が原因の事故は今のところ報告されていない。だが、HVだけでも今後10年間で20倍以上の台数になると予測されているだけに、国連が今春から国際基準制定の検討を始めたほか、自動車メーカーも、走行時に音を発する装置の技術開発を始めている。
◆増える「ヒヤリ」
5月下旬の雨の日、国産のHVを運転していた東京都内の30代の主婦は、思わず急ブレーキを踏み込んだ。狭い一方通行道路を低速で走っていると、左前方を傘を差しながら自転車で走っていた高齢者が、車に気づかず正面へ出てきたのだという。
車は低速走行でエンジンが止まっていたため、ほぼ無音。高齢者は車が近づいたことに気づくことはなかった。
幸い事故には至らなかったが、主婦は人があふれる狭い道路でときどき似た経験をする。ただ、クラクションは「悪い気がして鳴らせない」のだという。
“エコカー元年”といわれる今年以降、数多く投入される次世代自動車は、優れた環境性能とともに走行時の静かさも特徴の一つ。たとえば今月新型が発売されたトヨタ自動車のHV「プリウス」は、発進時や「EVドライブモード」時には、エンジンが止まってモーターだけの走行になるためほぼ無音状態になる。今年7月に投入される三菱自動車の「i-MiEV(アイ・ミーブ)」などEVも、モーター走行だけなのでほぼ無音だ。
自動車業界関係者によると、主婦の経験のように「ヒヤリ」とするケースが増えているのだという。
◆国連が作業部会
海外でも同様の指摘は高まっており、米国では視覚障害者団体が「HVは事故につながる恐れがある」として政府に対応を要求。国連が専門の作業部会を立ち上げて検討に乗り出す要因になった。
日本でも、国交省が数年前から検討を始めている。今後、国連で国際基準が決まれば、それに合わせた対応を検討するという。
ただ現行では警報音と紛らわしい音を車が発することを禁じているため、接近通報装置を搭載するのは不可能。国交省は「省令改正で車両接近通報装置を例外にすることなどを検討する」としている。
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